イシューからはじめよ
こんばんは。りょーです。
書評ブログ、記念すべき第一回目は
「イシューからはじめよ 著:安宅和人」
です。
ベストセラーになっている本であり、ご存知の方も多いと思われます。
僕も本の存在自体は数年前から知っていたのですが、当時は大学に入って間もない頃であったため、
問題解決法を知ることの重要性を理解できず、読まず嫌いで避けておりました。
知り合いの話を聞いていると、どうやらコンサル志望の就活生なら読んで当然の本のようです。
仕事、プライベートを問わず、人間生きてると色んな問題にぶち当たります。
そのような問題に対して、場当たり的な対応ばかりしていたら、時間を無駄にしてしまうことも多々あります。
本書はいわば「効率よく考えて、価値のあるアウトプットを出そう!」と言う内容ですかね。
そもそも、タイトルになってる「イシュー」とは何なのか?
本書ではイシューを
→2つ以上の集団で決着のついていない問題
かつ
根本に関わる、もしくは白黒がはっきりしていない問題(本書25p)
と定義しております。
では、イシューさえ特定できれば、本の帯にあるような「価値のあるアウトプット」を出せるのか?というと
そうでもないのです。
それでは、価値のあるアウトプット=バリューの本質とは何なのか?という問いに対して
→自分の置かれた局面でこの問題に答えを出す必要性の高さ(イシュー度)
+
その問題に対してどこまで明確に答えを出せているかの度合い(解の質)(本書26p)
と定義しています。
大学、大学院で論文を執筆したことがある方ならば、お馴染みの話かもしれません。
「なぜこの問題を解決する必要があるのか?」とか「得られた結果から何が分かるのか?」とか
論文を執筆するにあたり、教授から言われるであろうプロセスを踏襲しています。
実際に僕が教授から教わった卒業研究のプロセスは
①テーマの決定
②RQ(research question=研究課題)の設定
③検証プロセス
④結果、考察
でした。
担当教官によって教え方に差はあれど、概ねこのような教わり方をするのではないでしょうか。
もちろん、上記のような外枠だけの本ではありません。
例えば
「問題を解く」より、「問題を見極める」
「解の質を上げる」より「イシューの質を上げる」
「知れば知るほど知恵が湧く」より「知れば知るほどバカになる」
「一つ一つを早くやる」より「やることを削る」
「数字の桁数にこだわる」より「答えが出せるかにこだわる」(本書21p)
など、問題解決の各段階における効率的な思考法もぎっしり書かれております。
読み進めていて、僕自身の論文執筆と重なる部分が多々あり、なるほど。と思える文章が非常に多かったです。
もっと早く読んでおけば良かった・・・(できれば学部生のうちに)
本書では、イシューを特定するための情報収集の方法についても述べられています。
仕事だけでなく、自身の今後の人生を考える上でも役に立つ知識になるため、ぜひ読んで頂きたいです!
読んで頂きありがとうございます。